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スポーツ中や日常でケガをした時の応急処置と治療について
2018.3.9
こんにちは
普段ハンドボールを子供達に教えているのですが、指導中に突き指や捻挫、打撲などケガ(外傷)をみる機会があり、
父兄の皆さんに話をしているとあまりケガをした時の処置について知られていないことが多くあるようなので、
今回はスポーツ中や日常生活のなかでケガをした時の応急処置について書いていこうと思います。
例えば足首の捻挫を起こした場合、とりあえず『冷やして』と言われることがあると思います。
冷やすこと自体は間違いではないのですが、痛みの早期回復・悪化防止のためにはこれだけでは不十分です。
重要なのはいかに腫れや内出血を最小限に抑えることができるかです。
日常生活やスポーツをするなかでケガをしてしまった場合、始めの応急処置を正しく行うかどうかで、
今後の治癒までの時間に差が出るのでしっかりとした処置を行いましょう!
今回はケガをした際に行うべき
【PRICES処置】といわれる方法をお伝えします。
【PRICES】
〔P〕Protection(保護)...ケガ人の安全確保・患部の拡大防止
ケガをした人を安全な所(処置ができる)まで移動させます。
スポーツ中はコート内でケガをすることが多く、ケガ人(受傷者)を安全な場所まで移動させることで二次的な事故も防ぐことができます。
〔R〕Rest(安静)...痛みの緩和・腫れ、内出血の抑制・患部の拡大防止
受傷後安全な場所に移動した後は、できるだけ楽な姿勢(寝転ぶ、座る)になり患部を動かさないようにしましょう。
運動中の場合は直ちにプレーを中止して下さい。
体重をかけたり、動かしてしまうと痛みを誘発するだけでなく、損傷部位の血流が上昇し腫れ、内出血を悪化させる要因となります。
〔I〕Ice(冷却)...痛み、腫れ、内出血の抑制・炎症の鎮静・周辺組織の緊張緩和
アイシングとも言われ氷水で患部を冷やすことです。
ポイントとしては、受傷直後から行うことが理想。開始が遅れると腫れが酷くなる要因となります。
患部を冷やすことで、受傷後硬くなった筋肉などの緊張を緩和し、
損傷組織や周りの筋肉の血管を収縮させ痛みの緩和、腫れ内出血を抑制します。
損傷組織の代謝を下げることで炎症の鎮静化する効果もあります。
※注意点
保冷剤や氷だけで冷やすのはできるだけ避けてください。
温度が氷点下以下になってしまい凍傷の危険性があります。
アイスバッグやビニール袋に氷+少量の水を入れて冷やしてください。
冷やす時間は約15分~20分
患部の感覚が無くなるぐらいまで冷やしてください(感覚が無くなってくるの約20分ぐらい)
〔冷たい〕→〔痛い〕→〔ピリピリ痺れるような感覚〕→〔感覚が無くなる〕このように段階を踏んでいきます
無感覚になった後も冷やし続けると凍傷の危険性があるので一度外します。
20分冷却→40分休憩→20分冷却→40分休憩のサイクルを受傷後48〜72時間はできるだけ繰り返して下さい。
72時間以降も患部に熱っぽい感覚が残存している場合は冷やすようにしてください。
〔C〕Compression(圧迫)...腫れ内出血の抑制
テーピングや包帯などを用いて患部を圧迫することです。
アイシングと同様に受傷直後から患部の適度な圧迫を行うことで、腫れ内出血の拡大を防ぎ、損傷の治癒を早めます。
※注意点
圧迫がキツすぎると血流障害や皮下の神経を圧迫して痺れるような症状がでる場合があります。
患部より末梢(心臓から遠い方)が冷たく感じたり、痛み、痺れが出てきたら外すようにして下さい。
受傷直後2〜3日は腫れが酷くなる可能性が高いので特に注意しましょう。皮膚や爪の色をよく見るようにしてください。
痺れや血流障害が緩和されたら再度適度な圧迫を行います。
〔E〕Elevation(挙上)...腫れ内出血の抑制
患部を心臓より高い位置に保つことで血圧や重力の影響で腫れが拡大するのを防ぎます。
足の場合寝転んで枕やクッションの上に足先を置いておくと良い。
〔S〕support(安定・固定)...痛み、腫れの抑制・炎症の抑制・周辺組織の回復
テーピングや包帯、ギプスなどを用いて固定します。
患部を固定し、安定に保つことで損傷している部分はもちろん、周辺の筋、腱、靭帯の回復を促します。
注意点として長期の固定は筋力の低下や関節可動域の低下骨萎縮などを起こすことがあるので必要以上の固定は気を付けましょう。
そのため、痛みが軽減してきたら段階的に患部周りの筋力トレーニングや可動域トレーニングを行っていきます。
【受傷直後にしてはいけないこと】
・浴槽への入浴
・飲酒
両者とも血管を拡張させ、体の血流をあげることになり、腫れ内出血を悪化させることになります。
入浴に関しては患部だけ浴槽から出していても血流は上がるので、受傷後2〜3日はシャワーのみにしておきましょう。
以上がケガをした時の処置の方法です。
この【PRICES処置】特にアイシングと固定を受傷当日から3日間は継続して行い、
できるかぎり早い段階で医療機関を受診し、治療を受けにいきましょう。
当院では、受傷後の処置はもちろん、ケガの早期回復のためステレオ、超音波といった特殊な治療機器を使用したり、
再発防止のためのトレーニングやストレッチもアドバイス致しますので気軽に来院して下さい。
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